「リンちゃん大丈夫…?」
「ありがと…ヒロくん…ぐすん…ひっぐ…」
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清楚で内気な性格の幼馴染のリンちゃん。
小さい頃は大きな体にその性格もあってか、よくいじめられており、帰り道はよく泣いていた。
その経験のせいかリンちゃんはいつも自信がなさげで、何をするにも僕に相談してくるような子だった。
いつも頼られて一緒にいたこともあってか、僕がリンちゃんのことを好きになるのは自然のことだった。
リンちゃんもそう思ってくれているはず…きっと僕たちはいつか…
そんなある日、リンちゃんから衝撃の告白
「ヒロくん…私…カズキ先輩のこと…好きになっちゃった…」
「私…ヒロくん以外に相談できる友達いないし…こう言う時…どうしたらいいのかな…?」
複雑な気持ちだった。
正直、応援なんてしたくない…。当たり前だ…。
こっちは小さい頃からリンちゃんが好きなのに…。
なにより、カズキ先輩は女遊びがひどくて有名だった。
リンちゃんの気持ちを否定するのも可哀想で、
僕はその場では何と答えたらいいかわからず、曖昧なセリフでお茶を濁した。
しかし、そんなことをしているうちに…
カズキ先輩は卒業した。
勇気が出ず思いを伝えられなかったことにリンちゃんは泣いていた。
僕は安堵した。
これでよかったんだ。あんなヤツとかかわってリンちゃんが幸せになれるはずがない。
リンちゃんの初恋は終わった。
そう思っていたのだが…。
月日はながれ文化祭の当日、僕たちは受付業務をしていた。
先輩がいなくなってから、なんとなく元気がないリンちゃん。
少しでも僕が元気づけられたら…
文化祭が終わったら二人でどこかでかけない?
そうリンちゃんに言おうとした時、彼女は驚いた顔で人混みを見つめていた。
僕も思わず、リンちゃんと同じ方向を見る。
視線の先には、カズキ先輩がいた。
「ヒロくん…私…ちょっと文化祭まわってきていい…?」
リンちゃんがこれから何をしようとしているか、表情ですぐにわかった。
文化祭をまわる気なんてない…。
うまくいくはずがない…。
大丈夫と思いながらも、もしかしたらと言う考えがよぎる。
穏やかではない心中を隠すように
僕は声が震えないように意識してリンちゃんに言った。
「うん…楽しんできてね…」
ここが運命の分かれ道だったことも知らずに。
◆本編156p
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