■第六話『搾りたての母乳を味わって』より抜粋
「はい。いいですよ。わたしのおっぱいでよければ」
一時の流されるままに吐露した口ぶりではない、熱のこもった視線の真由美に園崎は顔をほころばせた。
「本当ですか!」
年甲斐にもない嬉しそうな声音に真由美は思わず我が子と重なるものを感じた。子供が男の子だったのならこんな気持ちだろうか。性愛で熱を帯びた両胸にきゅんと別の情愛が湧いた。散々意地悪な攻め方で絞り出された乳首がその拍子に引き締まる思いがした。
娘の授乳に湧き出る母性をよもや夫の同僚から引き出されるとは思わなかった。
(私、どうしちゃったのかしら。園崎さんが子供みたいに見えちゃう)
真由美の口から生乳への直吸いの約束を取り付けた園崎は小躍りしたい気持ちを抑えながら念押しのようについばむようなキスをして囁いた。
「じゃあ今度、うかがった時に飲ませてくださいね」
「はい。ん…っ」
頷きかけた真由美は不意に胸の先端に走った刺激に甘い声を上げた。
今しがたまできゅんと反応していた乳首に別の刺激が加わったのだ。見下ろすといつのまにか授乳服のスリットから手を入れられ乳首をつねられていた。
思えば慌ててブラのカップはずり下げたまま授乳服のフリルの下で生乳が飛び出した状態だった。
「搾らないで溜めておいてくださいね、そうしたら今日よりもっと沢山の母乳が出るんですよね」
いつも搾りきれないほどの多乳体質の真由美に園崎が酷な要求を囁いた。
冷蔵庫には娘が飲みきれないほどの母乳が山とあるほどだ。朝から搾らずにいることは重さや張りで乳房の根元から体の一部とは思えないほどの異物感に苛まれる。おまけに乳房全体が血管を浮かべ見るに堪えないほどの生々しい変貌を遂げているのだ。
一瞬、嘘をついて事前に母乳を少し搾ろうかと考えたがすぐに真由美は思いなおした。
夫が「気持ち悪い」とさえ言いはなち真由美自身も自信を無くしたその乳房は園崎を更に興奮させるに違いない。
■仕様
8P(5824文字)
※表紙画像はAIを利用しております
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